過ごしやすい秋が終わると、寒い冬がやってきます。
寒くなると、空気の乾燥がどんどん進んでいきますね。冬は、寒いのに加えて、風邪やインフルエンザが流行るので、嫌な季節がきたなぁと思ったりしませんか。
そんな季節に、何か風邪や感染症予防にやってることってありますか?うがいや手洗いでしょうか?
それはとても大事なことです。でも実は、ハーブを使って風邪予防ができるんです。それで、今回みなさんにご紹介したいハーブは、エキナセアというメディカルハーブです。
エキナセアは、きれいなピンク色をしたお花を咲かせるので、一度は見たことがある!という方もいると思います。最近は感染症予防としてサプリなども出回ったりしていますね。
このハーブは、北米の先住民が最も大切にしたハーブで、風邪や伝染病の治療に用いられてきました。まさに天然の抗生物質として重宝されてきたんですね。
エキナセアは、ハーブティーとして飲んでみると、くせがなく、草木の香りがします。後味はすっきりと爽やかで、子供からお年寄りまで幅広い年齢の方に飲みやすいお茶なんです。
また、他のお茶とブレンドすると、より美味しく飲めたり、相乗効果も期待できますよ♪
それでは、エキナセアを活用して風邪予防をするために、まずはエキナセアの効能についてお伝えします。それから、基本的なハーブティーの飲み方、おすすめのブレンドティーのご紹介、毎回お茶を入れるのは面倒だという方の為に、便利なハーブチンキの作り方を教えます。そして、最後は、エキナセアの注意点について説明します。
エキナセアの効能について
アメリカ原産の薬用植物であるエキナセアは、アメリカのハーブ市場では最も人気の高いハーブのひとつです。アメリカ先住民が伝統的に使っていたのは「根」の部分ですが、現在では植物全体が使われています。
エキナセアの効能といえば、何といっても免疫力をアップしてくれることでしょうか。
マウスではインフルエンザAウイルス感染に対する予防効果も認められ、現在は風邪やインフルエンザ、ヘルペス、カンジダ症、膀胱炎などの感染症に使われているんです。
それから、外傷の治癒促進効果もあって、治りにくい傷には外用としても使われていますよ!
基本的なハーブティーの飲み方
エキナセアの効果をしっかりと確認するには、ドライハーブを使ってハーブティーを作り、飲み続けることです。作用は穏やかですが、免疫力をアップして風邪をひかないカラダを作ります。
ハーブティの入れ方
- ティースプーン1杯(約1g)のエキナセア(ドライハーブ)をポットに入れる。
- 150cc~180ccの熱湯をポットに注ぎ、フタをして5~10分間抽出する。
- ティーカップに注いで出来上がり。
※2倍の濃さで入れたハーブティーでうがいをするのも効果的です。
さて、これがエキナセアのハーブティの基本の入れ方です。でも、他のハーブとブレンドすると美味しさも効果もアップするんですよ!次は、おすすめのブレンドティーを紹介します。
おすすめのブレンドティー
免疫力アップのための、おすすめのブレンドティーのレシピです。ジンジャーは身体を温め、ローズヒップはビタミンCが豊富なので抵抗力を高めます。
- エキナセア (小さじ1/2杯)
- ジンジャー (小さじ1/2杯)
- ローズヒップ (小さじ1/2杯)
- 熱湯 150cc~180cc
その他、ペパーミントなど香りのあるハーブを合わせたり、子供には、はちみつを入れてまろやかな味わいにすると飲みやすくなります。
また、エキナセアのブレンドハーブティーはいろいろと市販されています。飲みやすさや美味しさを追求したハーブティーもありますので、自分好みのハーブティーを探してみてくださいね!
わたしは甘いテイストのハーブティーが苦手なんです。もしも甘さ控えめで飲みやすいブレンドティーをお探しであれば、こちらがおすすめです。
普段から紅茶が好きで飲む方であれば、紅茶にエキナセアをブレンドしても良いですね!
ティーバックで市販されているブレンドティーであれば、日々の生活に取り入れやすいですね。ここで、ハーブティ以外でエキナセアを活用する方法、保存もきくハーブチンキの作り方を紹介したいと思います。
ハーブチンキは常備しておくと、いろんな場面で使えて便利なんですよ。
ハーブチンキの作り方
ハーブチンキは、ハーブの成分をアルコールで抽出して、飲用したり、うがいをしたり、お風呂に入れたり、色々な利用方法があります。アルコールを使うことで、体内への吸収力もアップし、保存がきくというメリットがあります。
ハーブチンキの作り方
<準備するもの>
- エキナセア(ドライハーブ) 10g
- ウォッカ 200ml
- 保存瓶・容器・ガーゼ・茶こし
<手順>
- 保存瓶にハーブとウォッカを入れます。1日1回瓶を振り、2週間つけこみます。
- 大き目の容器にガーゼと茶こしをセットし、中のハーブをこします。
- 保存瓶に入れます。(ふだん使用する分だけ、スポイトつきの保存容器などに入れておくと便利です。)
使い方は、チンキ数滴をハーブティーに入れて飲んだり(ウォッカはアルコール度が高いので、量は調整してください)、コップ1杯の水にチンキを5ml(小さじ1杯)くらい混ぜてうがいをします。
寒い時期はお風呂に入る日も増えると思うので、バスタイムに、バスタブのお湯に約15ml(大さじ1杯)を混ぜて入浴するのもおすすめですよ。
作ったハーブチンキですが、冷暗所で保管し、1年を目安に使い切ります。
ここまで読んで、エキナセアの魅力を感じていただけましたか。エキナセアを買って飲んでみようかな、と思っている方もいるかも知れません。
実は、エキナセアは安全性の高いメディカルハーブなんですが、注意点もあるんです。次の注意点も必ず読んでから安全に使用してくださいね。
エキナセアの注意点
ハーブ先進国であるドイツでは、「コミッションE」と呼ばれる国家機関があり、ハーブを医療品として扱う場合の安全性や効果が協議されています。
エキナセアはコミッションEで認定され、エキナセアの根の部分のハーブティーを1日3回または食間に数回服用するように推奨しています。
適切に使用すれば安全なハーブと位置づけられています。(参考:『メディカルハーブ安全性ハンドブック』東京堂出版)
しかし、使用するのに注意も必要なんです。以下のことをきちんと守って安全に使用しましょう!
- 子供に与える場合は十分に注意します。(ドイツの場合、6歳未満の子供には半量を推奨。イギリスでは、12歳未満の子供に使用しないように勧告しています。)
- アトピー性皮膚炎のある方は、アレルギー反応を起こす可能性が高いので使用を控えましょう。
- 結核、白血病、膠原病、多発性硬化症、エイズ、HIV感染などの自己免疫疾患のある場合は使用しないこと。
- キク科植物にアレルギーがある場合は控えましょう。
- 遺伝的なアレルギーや持病をお持ちの方、薬を服用されている方は、医師に相談してから使用しましょう。
エキナセアの副作用はほとんど報告されていません。メディカルハーブは一般に医薬品に比べて安全性は高いです。
しかし、有害反応があるかどうかという点については、成分や服用量だけで決まるものでもないんです。使用した人の体質や体調、それに医薬品との飲み合わせや、ハーブに不純物が入っていないかなど、品質管理の問題なども含めていろんな要因があったりします。
エキナセアが体質に合わなかったり、上記の項目に当てはまって使用できない場合は、他のメディカルハーブでも風邪の予防はできますので、がっかりしないでくださいね!
まとめ
さぁ、エキナセアについて、だいぶ理解が深まってきましたか。
まずは、自分のライフスタイルに取り入れやすいところからスタートしてみるのが良いですね。
今から準備すれば、冬の乾燥シーズンも乗り切れるはずです!「予防は治療に勝る」と言いますが、みんなで元気に冬を乗り切りたいですね。